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2021年1月26日火曜日

たんぱく質同化から見たセットとレップ

たんぱく質同化から見たセットとレップ

たんぱく質同化の観点(だけ)から、セットとレップを見てみましょう。
たんぱく質同化とは筋肉を作る作用で、異化は筋肉を壊す作用のことです。

普段、我々の体重は変わらないので、身体の中では何も起こってないと思いがちですが、
異化と同化が常に行われているのです。
それが、筋トレをすることにより、同化に傾くわけです。
当然、無理なダイエットや飢餓などで栄養が少なくなると異化に傾き、筋肉が減っていきます。

セットとレップのしくみ

セットとレップに関する実験が行われ、数時間後のたんぱく質同化を測定しているので紹介します。
実験の結果、疲労困憊までレップをしなければ、たんぱく質同化作用が促進されませんでした。気合を入れろ、ということです。
軽い重量で、適当にレップをやっていても、日常生活と変わりませんので、筋肉は増えませんね。

また、1セットよりも2セット、2セットより3セットの方が効果が高くなります。
単純にレップの量が2~3倍になるので効果が高くなるのは当たり前なのですが、たとえ3セットやっても、効果が3倍になるわけではありません。
3セットやったときを100%とした場合、例え1セットだけでも70%以上の効果があります。

つまり、1/3のレップ量でも効果は70%以上もあるのです。
だからといって筋トレを多くやればいいというものでもありません。
当たり前ですが、4セット目以降は、身体にきついだけで効果は期待できません。

ただし、例外はあると思います。
ベテランボディビルダーの渾身の4セットが無意味なわけがないのです。
使用重量ですが、最大筋力1~60%までは順調にたんぱく質同化効率が上がりますが、それ以上は頭打ちになります。

結論から言うと、重さ自体による効果に違いはありません。
70、80、90%の重量で疲労困憊までレップをやっても、
60%で全力のレップをこなしても何も変わらない、ということです。

レップ数ですが、40~70回までは、回数が上がれば上がっただけ効果が高くなるのですが、それ以上のレップ数だと効果が下がってしまいます。
つまり、レップは多くやれば多くやっただけ効果は高いが、71回以上は逆効果となります。

実験の範囲が1~40レップ、41~70レップ、それ以上という3つの分け方だったのですが、必ずしも70レップまではOKという意味ではないと思われます。
やはり、常識的に考えて、1セットは50レップくらいまでにした方がいいでしょう。
ここで述べられているのは、あくまで、たんぱく質同化から見たセットとレップの話ですが、意外にも高レップ数の方が効果があるのが分かります。

これはどうしても実感がわきません。
特にボディビルダー、ハードトレーニーの方は、違和感があるでしょう。
筋肉を増やす場合、速筋を鍛えるか、遅筋を鍛えるか、という問題もありますが、たんぱく質同化からいえば当然、両方鍛えるのがベストでしょう。
破壊される筋肉が多ければ、再生も多くなりますから、同化作用も多くなるのが道理です。

最良のセットとレップ

結果をまとめると、最大筋力60%以下の重量で50レップ以下を3セット、限界まで行えば、たんぱく質同化の観点からはベストな筋トレになります。
50レップやろうと思えば、重量は自重くらいになるかと思います。
ベンチプレスなら、プッシュアップですね。
高強度低レップを2~3セットと、最後に高レップ1~2セットといった組み合わせの方が現実的かもしれません。

ウエイトトレーニングでいえば、ベンチプレス高強度低レップ3セット、
フライ高強度低レップ3セット、ペックデッキフライ低強度高レップ1~2セット
などでもいいと思います。
もちろん、70,80,90%の重量を低レップのみで限界まで行ってもかまいませんが、
たんぱく質同化から見るとベストではない、ということです。
これだと速筋しか使わないからでしょうか。

そもそも限界%の高い重量は、それなりの経験者でなくては充分に扱えません。
実験参加者は、筋トレの初心者でしたので、そこをお忘れなく。

筋肉増量効果において、経験者による高強度テクニックを駆使した1セット法が、高レップの3セット法よりも劣っているとは到底、考えられません。
私見では経験や感覚を大事にするべきだとも感じています。

そういった意味では、私が行っている、自重のプッシュアップ50レップやジャンプスクワット50レップは、いいトレーニングだと思います。
また、大きな筋肉を作るには、高重量のウエイトトレーニングこそが一番の近道だと思います。

ストリートや公園でいくら筋トレしても、ウエイトトレーニングで鍛えたボディビルダーのようにはなりませんが、アナボリックステロイドやテストステロン(テストヒールセルノスジェル)の違いかもしれませんし、なんともいえないです。

瞬発力やスタミナなどでは、クロスフィット選手の方があきらかに勝っています。
ナチュラルのボディビル大会での選手は、クロスフィット選手と筋肉量が同レベルに見えます。